今日は昨日の続きです。
昨日は、イメージングで夢・願望が叶う理由をお話しました。
その理由は、「自分の人生・状況は、潜在意識によって出来上がっていて、その潜在意識に夢・願望を刻む効果的な方法がイメージだから」
ということでした。
で、今日は「自分の人生・状況は、潜在意識によって出来上がっている」 ということについてお話しますね。
ご存知かと思いますが、意識は、自分で意識できる「顕在意識」と、自分では意識できない「潜在意識」から構成されます。
その割合は、最新の神経科学では、顕在意識が5%、潜在意識が95%といわれています。
潜在意識を形成するものは次の要素です。
- 本能
- 記憶
- 体験から出来上がった信念・価値観
- 6歳位までに脳にダウンロードされた情報を基に構成されたプログラム(これらの情報は、親・兄弟・親戚・学校の先生・近所の人達などからのもの)
これらが潜在意識を構成する要素です。
この意識の95%を占める潜在意識があなたの「思考」「言葉」「行動の選択」を支配しています。
そして、これらの「思考」「言葉」「行動の選択」は外部からの刺激によって潜在意識が反応として返したものです。
しかも、その反応は自分で明確に意識・認識して制御できないのです。
よってあなたには、自由意思が5%しかないと言っても過言でないかもしれません。
潜在意識と自由意志に関する興味深い実験があるのでご紹介します。
今から11年前、2008年に「意識による判断の7秒前に、脳が判断、脳スキャナーで行動予告が可能」というニュースが流れました。
これは、同年の4月13日に『Nature Neuroscience』誌に発表された研究結果が元ネタになっています。
ドイツにあるマックス・プランク研究所の研究者がfMRI(※)を利用して行なった脳研究によると、被験者が判断を下す7秒も前に、脳活動でその判断の内容を「予告」できるというものです。
※fMRI (functional magnetic resonance imaging) とは、MRI(人体に電磁波をあてて断層撮影をする方法。脳などの診断に使う。磁気共鳴映像法)を利用して、ヒトおよび動物の脳や脊髄の活動に関連した血流動態反応を視覚化する方法の一つ。
研究報告によると、fMRIを使うことで研究者らは、被験者が自分で認識するより7秒も早く、彼らの決定を予測できたそうです。
ニュースには次のように書かれています。
この実験で調査されたのは、ボタンを左手と右手のどちらで押すかに関する判断であり、これは、人間の自己決定の感覚とより完全に結びついた複雑な選択を代表するものではないかもしれない。それにも関わらずこの研究結果は、人間の自我と自律性の本質について、より深遠な疑問を提起するものだ。
また、この研究報告の執筆者であり、マックス・プランク研究所に所属する神経科学者であるジョン・ディラン・ヘインズ博士は、「人間の決定は、意識が働き始める時点までに、大半の処理がすでになされている」と発言しています。
その後の研究でも、意識的な選択の前に潜在意識の活動が行なわれており、潜在意識が意識的な選択を決定しているという理論が支持されているそうです。
いかがでしょうか?
この研究報告を読むと、次のようなことも言えます。
お昼時、お腹が空いたあなたは「何を食べようかなぁ」と考えながら歩いているとします。
そして、「あっ、今日は唐揚げ定食にしよう」と思いつきました。
これは自分で決めたことだと思っていますが、実は「この意思決定の7秒前に潜在意識では『唐揚げ定食を食べる』ということが決定されていた」と言えます。
人は1日に「9000回」もの選択をしていると言われています。
私達は、この9000回の選択の一つ一つを自分の顕在意識によって選択していると考えていますが、前述のマックス・プランク研究所の研究によってわかったように、それらの決定は潜在意識が行っていると言っても過言ではありません。
日々の小さな選択、または大きな選択が「点」となり、その点が連なることで線になり、その線が人生なのです。
その、小さな選択、大きな選択は「潜在意識」に支配されているのですから、「自分の人生、状況は潜在意識によって出来上がっている」と言っても過言ではないでしょう。
では、明日は、「潜在意識に夢・願望を刻む効果的な方法がイメージだから」についてお話しますね。