さてさて、前回号でも書きましたが、あなたは、おそらく次のような言葉を今までに何回も聞いたことがあると思います。
あいつは腹がすわった奴だ
下っ腹に力を込めろ!
太っ腹
腹のできたひと
腹をすえてかかる
腹が黒い
腹の底から声を出す
このような言葉からもわかるように、日本人は精神的なもの、肉体的なものの中心を腹においています。
その理由は、先週も話したように、お腹の中に、神経系の親玉である太陽神経叢があるためと考えられています(もちろん大昔の人は、そんなことは知らなかったんでしょうけどね)
この部分が弱いと、すぐに、「うわずったり」、「うろたえたり」して、いわゆる、気力が弱い人になってしまいます。
その結果、大事な場面で十分に実力を発揮することができなくなり、大きなチャンスを逃してしまう結果にもなります。
「だったら、腹を作らなくてはいけないね(太陽神経叢を鍛える?)」ということで、昨日のブログは終りました。
今週は、その腹の作り方についてお話をしていきます。
腹を作るには、次の三つの方法があります。
1番目:腹筋運動をする
2番目:腹式呼吸をする
3番目:人と対峙するとき、ビビリそうなとき、丹田を意識する癖をつける
では、順番に説明をしていきましょう。
【腹筋運動について】
「はあ?腹筋運動ですか…」
このように思われる方もきっと多くいらっしゃるでしょう。
しかし、この腹筋運動を侮ってはいきません。
腹筋運動は、単調な動きですが、最も即効的に腹圧を強めることができます。
腹筋運動によって、横隔膜は、必然的に下がりますし、内臓にも刺激を与えることによって腹腔内の血行もよくなります。
精神的に、弱いと言われる人は一般的に消化器系が丈夫ではありません。
また、消化器系が弱い人は全身に気が満ちにくいという特徴もあります。
腹筋運動には、内臓を刺激し、マッサージする効果もありますから、消化器系が弱い人にもお勧めです。
腹筋運動を常に、時間を見つけてはやる癖を持っていれば、だんだん自然に、お腹に力が入るようになり締まってきます。
そうすると自然的に、気がお腹に集中するようになります。
【腹式呼吸について】
このブログを読んでいる方の多くが腹式呼吸についての知識をおもちでしょう。また、実践している人も多くいるかもしれません。
ここでは、私が実行している。腹式呼吸について、少し説明をしてみましょう。
- まず目を閉じて、次のようなイメージをしてください【あくまでイメージです】
- 宇宙(空)から白く太い光が自分の頭上まで降り注ぎます。
- その光は、自分の頭上から繭のように、自分自身の体を覆います。
- その繭の中には、宇宙のエネルギーが満ちあふれています。
- お腹の中にある空気を一度すべて口からは聞き入ってしまいます。
- 鼻から空気を吸い込みます。このとき、空気と一緒に繭の中にある宇宙エネルギーも自分の体の中に入ってきます。
- 鼻から吸った空気と宇宙エネルギーが、あなたの丹田に、蓄積されていきます。このとき、自分の喉から丹田まで1本の筒が通っているようなイメージをして、鼻から入った空気と宇宙エネルギーが、その筒を通って丹田までおりて行くところをイメージしてください。※丹田とはおへその穴の下から指3本分ぐらい下に下がり、そこから自分の体の中心に向かって入ったくらいの位置をいいます。
- 丹田に、蓄積された。宇宙エネルギーが、光輝き、その光は、丹田から全身に向かって広がっていきます。
- 口から、息を吐きます。このとき、なるべく細く長く、時間をかけて息を吐くように心がけて下さい。
以上が私が実行している。腹式呼吸です。腹式呼吸というより、丹田呼吸と言った方が良いかもしれません。
「丹田とは何ぞや」と思われる方もいるかもしれません。
おおざっぱに、人間のエネルギーが、集まるところという感じで、考えておいてください。
この丹田というものは非常に不思議な存在です。
私は中学~高校まで、空手を習っていたのですが、その時、丹田というものの存在について初めて知りました。
私がいちばん丹田について不思議だなと感じたときは、瓦を割る練習のときでした。
丹田に気を込めて拳を瓦にぶつけると瓦は簡単に割れますが、丹田に気が入っていない状態で拳を瓦にぶつけても思うようには割れないのです。
気を丹田に込めて、拳が瓦に当たるときに丹田に込めた気を一気に吐き出すようなイメージで行うと、自分が思っているように瓦が割れました。
その他にも丹田にまつわる不思議な出来事はたくさんあるのですが、それについては、また別の機会にお話をしましょう。
【人と対峙するとき、ビビリそうなとき、丹田を意識する癖をつけるについて】
あなたは、「下っ腹に気合を込めろ!」って言われたことないですか?(最近の人は無いかも)
昔、私は部活の顧問の先生から試合に臨むとき、よくこの言葉を言われたもんです。
下っ腹とはいうまでもなく、丹田のことなんですが、なぜか丹田に、力を入れると、緊張した気持ちが落ち着いたのを覚えています。
ぜひ、あなたも次のことを実行してみてください。
仕事先で、緊張を強いられる人、プレッシャーを受けそうな人に対峙するとき、丹田に気を込めて、肛門をギュッと締めて下さい。
そして、次のように頭の中で思ってください。
「私は丹田に気を込めたことで緊張もしないし。プレッシャーも受けない」
するとどうでしょう。
不思議なことに、今まで緊張していた気持ちや、プレッシャーにつぶされそうになっていた気持ちが、一気に楽になったはずです。
是非、試してみてください。
また、この方法は、人と対峙するときだけではなく、自分が、パニックに陥りそうな状況のときにも、効果を発揮します。
何か非常事態の場面に遭遇し、パニックに陥りそうになったら、丹田に気を込め、肛門をギューッとしめ、次のように頭の中で思ってください。
「私は冷静だ」
このことで、気持ちがスーット落ち着くはずです。
結構お役立ち度が高い方法ですよ、コレ。
あ、でもね、実はこれよりも、もーっと強力な方法をご紹介しておきましょう。
昨日のブログでも少しお話をしましたが、哲人中村天風氏が、考案した神経系の過剰反応を調節する、ノウハウに、クンバハカ法というものがあります。
具体的にどのような方法かというと、肩の力を抜いて、下腹部に、気を込め、肛門を締める(肛門を身体に中に向かって引き上げるってイメージの方が良いみたいです)この三つの動作をいっしょに行うというものです。
言葉で説明をすると、とても簡単な方法に思えますが、その効果は絶大です。
先ほど、お話したような状況に出くわしたとき、ぜひこのクンバハカ法を試してみてください。
あ、でもこの方法は、普段から練習をしておかないと、急にはなかなかできないので、そのことを先にお断りしておきます。
さて、ここまで読んでいかがでしたか?
はっきり言って、めちゃくちゃ役に立ちます。
ぜひ、今日書いたことを実践して、自分のものにしてみてください。
今後の、あなたの人生を大きく助けてくれるノウハウになること請け合いです。