日本人は「腹」という単語が含まれる言葉を実に多く使います。
- あいつは腹がすわった奴だ
- 肝っ玉が太い
- 太っ腹
- 腹のできたひと
- 腹をすえてかかる
- 腹が黒い
- 腹の底から声を出す
というような言葉を聞いたことがきっとあると思います。しかし、多くの人は、特に意味を意識して聞いてはいないと思います。
なんとなく「こんなことなんだろうなぁ~」と思って聞いているでしょう。
しかし、「じゃあ、腹って何?」って深く考えるとよくわからないというとこでしょう。
次のような言葉を聞いたことがないでしょうか?
「頭に血が昇る」
あるでしょ?
なにかこう、ビックリすることや、慌ててしまう状態になったとき、
「頭に血が昇ってしまう」という感覚を味わうことができます。
胸から上の方が熱くなったような感じです。
言い方は違いますが、同じような意味合いで「うわずってしまう」という言葉もありますね。
どちらにしろ、「血」が上半身に集まってしまった状態を指すようです。
ということは、逆に言えば、「血」は身体の上部に集まった状態はよくないということが想像できますね。
これは聞きかじった情報ですが、人間の身体に流れる血液の量の2分の1は、腹部に集まっているそうです。
2分の1ですよ! すごくないですか? これって。
ということは、普通の状態に無いときは、血液が身体の上の方に集まってしまうということですね。
このことから、「腹」とはどうやら「身体の中心的な存在なのかも?」って思えます。
実はそうなんです。うーむ、前置きが長かったかな?
実はお腹には「太陽神経叢(タイヨウシンケイソウ)」と呼ばれる神経の親分みたいなものがあります。
で、あなたの生命を維持している自律神経の根源がこの太陽神経叢なんです。
なので、「腹」は神経系の中心部が集中するところでもあるわけです。
最近ブームのヨガも、生命活動の根源を、この太陽神経叢においています。
また、日本においても、哲人、中村天風氏の考案した「外界からの刺激に心を乱されない体勢」「ストレスから身を守る体勢」として有名な「クンバハカ」も、お腹の中にある「仙骨神経叢」「横隔膜神経叢」「腹腔神経叢」を強化するものとされています。
ココまでの簡単な説明からでも、どうやら、腹(太陽神経叢)が弱いと、精神的にも弱いということになり、すぐに「上ずってしまう人」「気力の弱い人」になってしまうということが推測できますね。
逆に、太陽神経叢がしっかりしていれば、「腹が据わった人」「ちょっとやそっとのことには動じないどっしりした人」ということが言えるのでしょう。
人間は日々小さい決断を積み重ねながら生きています。
人間は時々大きな決断をしながら生きています。
人間は日々外界からの様々なパワー(刺激・誘惑・ネガティブな波動・脅しetc...)にさらされて生きています。
腹ができていれば、こういったことを無難にこなし、クオリティの高い人生を送れる可能性が高くなるのです。
どうでしょうか?
ここまで読んできて「腹」を作ることの重要性がわかってもらえたでしょうか?
では、実際問題、「どうやったら腹ってできるのよ??」ってことになりますよね?
では、明日の記事では、そのことについて書いてみましょう。
今日はココまでです。
ありがとうございました。