運には3種類ある

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よく、私達は「運がいい」という言葉を使います。

運がいいってどういうことなんでしょうか?

運が良いって「自分にとって都合が良い」ことですね。

例えば

地元の商店街で行われた年末福引で温泉旅行が当たった

万馬券が当たった

1枚しか買わなかった宝くじが当たった

寝坊したけど、信号の青が続いて会社に
遅刻しなかった

凄い競争率の会社に入社できた

行列必至の店に行ったら並ばないで入れた

こんな感じでしょうか?

でも、これらって本当に運がいいことでしょうか?

長い目でみたら運が悪いことかもしれません。

実は、運が良く見えるという現象には、実は3つの種類があるということです。

まず一番目が「運が良いように見えて本当に運が良いもの」

たとえば

1枚しか買わなかった宝くじが当たってその後、生涯お金に困ることなく暮らせた。

次に、「運が良いように見えて、実は運が良くないもの」

たとえば地元の商店街で行われた年末福引で温泉旅行が当たり、温泉に行く途中で乗っていたバスが交通事故を起こし大怪我をしてしまった。

そして最後に、「運が良いようには見えないが運が良いもの」

たとえば、車を運転しているとき、巻き添え事故にあってしまった。

入院先の病院で知り合った看護師さんがめちゃくちゃ好みのタイプだった。

告白したらOKが出て結果、結婚できた。

この3つです。

いかがでしょうか?

このようなことから、自分の目の前に起こった断片的な一つの出来事だけで、「運が良い、運が悪い」ということは、本当は判断が出来ません。

このように、実は「運が良い」「運が悪い」ということは、その時、一瞬だけの現象では判断ができないということです。

まさしく「人間万事塞翁が馬」です。

「人間万事塞翁が馬」ということわざは、多くの方が知っていると思いますが、念のためにここで、説明しておきます。

大昔、中国の北の方に老人が住んでいました。

さらに北には胡(こ)という異民族が住んでおり、国境には城塞がありました。

ある時どういうわけか、その老人の馬が、北の胡の国の方に逃げていってしまいました。

近所の人々は気の毒がって老人をなぐさめに行きました。

近所の人が「残念でしたね」と言うと、老人はまったく残念がるそぶりをみせずに、「いやいや、残念ではありません」と言いました。

そしてしばらく経ったある日、逃げ出した馬が胡の良い馬をたくさんつれて帰ってきました。

そこで近所の人たちがお祝いを言いに行くと、老人は「そんな大したことではありません」と首を振って言いました。

しばらくすると、老人の息子がその馬から落ちて足の骨を折ってしまいました。

近所の人たちがかわいそうに思って、老人をなぐさめに行くと、老人は「いやいや大したことではありません」と平然と言いました。

1年が経ったころ、胡の国の人たちが城に攻め入ってきました。

城の近くの若者はすべて戦いに行きました。そして、何とか城を敵から守ることができましたが、その多くは戦いで死んでしまいました。

しかし、老人の息子は足を負傷していたので、戦いに行かずに済み、無事でした。

「人間万事塞翁が馬」の「人間(じんかん)」とは日本で言う人間(にんげん)の事ではなく、世間(せけん)という意味です。

いかがでしょうか?

目の前に「ラッキー」と感じることが起きても、それをきっかけとしてその先に何が待っているのかはわからないということです。

本当の運を得たいと考えるなら「どのような人生の終末を迎えたいか?」ということにまで考えをめぐらせていかなければなりません。

そして、それを常にイメージすることで「本当の意味での運のよさ」を得ることができると私は考えます。

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